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Case 02

母から娘へ、3代で継なぐフォーマルバッグ

神奈川県 Y様
2024年8月納品
修理内容:パイピング部分の修理

修理前

修理前の状態。パイピングの革部分にスレ傷ができ、ところどころ糸が切れた状態でした。

このバッグは私の母が、多分現在の私と同じ位の年齢の時に買い求めたのではないかと思います。20年以上前に母から譲り受け、フォーマルな席によく持って出かけました。
シンプルな形で、洋服にも着物にも合い、少し年齢の高い方が似合うオーソドックスなバッグです。長女はそろそろこのバッグを持ってもおかしくない年頃かしらと思い、譲る予定にしていましたが、取り出したところ、角ははげ、糸も切れた状態に…。
ある日高島屋さんのDMの中に貴社のバッグ修理のパンフレットを見つけ、今回ご縁がつながり、修理をお願いする事になりました。

修理後

お直しに出した後、戻ってきた時の仕上がりはとてもきれいで新品のようになっていました。娘に渡すと「今度知り合いの結婚式があるからこれを持っていくわ」と喜んでいました。


母は2年前に他界しました。遺品整理をしていると、私に譲った後に母自身が使っていたバッグがありました。そして現在私はそれを使っています。まだそれ程傷もないので、もう少し使ってお直しをしてから次女にこれを譲ろうと考えています。


今は使いすての時代から古い物を長く使うように、社会が変わってきているように思えます。
古い物は良い物でも傷んだり色が褪せてしまいます。
良い物を長く使うにはそれを修理し、蘇らせて下さる人が必要です。
人を繋ぐ、時代を繋ぐお仕事をされる貴社に出会えて感謝しております。
どうぞ今後共長いおつきあいをよろしくお願いします。

スタッフより

スタッフより

パイピング部分の擦り傷と糸切れが気になったとのこと。
元の革の質感を大切にし、違和感のないように擦り傷部分を修理し、ほどけていた糸は丁寧に新しい糸で縫い直しました。
カバンとともに、また新たな時間をお客様がお過ごしいただけることを願っております。

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